ゾウリムシには、動物の雄と雌に相当する接合型(交配型)と呼ばれる性の区別が あります。

その性の違いを雄と雌とは呼ばずに、O型とE型と呼びます。

このO型とE型とは、形に違いはありません。ですから、人が顕微鏡でよく観察しても、どちらがO型 で、どちらがE型かわかりません。
でもゾウリムシは、O型とE型とが接触すると瞬時に、異性であることに気づきます。接合を誘導する方法は、接合の誘導のページを見て下さい。

HOME微小生物を使っ た観察・実験ゾウリムシの実験と観察
ゾウリムシ の接合
 つぎに示す写真は、ゾウリムシの接合のはじめから終りまでを示します。細胞 質はファーストグリーンという染色液で緑色に染め、核をフォイルゲン染色とよばれる染色法で赤紫色に染めたものです。実際の生きた細胞は無色透明です。細 胞はたくさんの繊毛(せんもう)とよばれる短い毛でおおわれていますが、この写真ではみえません。

 この後、第2回の細胞分裂でも、二つの大核は一つづつに分配され、1細胞に1大核という状態がつく られます。古い大核の断片は、分裂することも、また急に消えることもなく、分裂ごとに分配され、最終的には消失するものと考えられています。

接合を終えると細胞は若返り、この後約50分裂の間、接合できない性的に未熟な時期に入ります。

O型とE型の細胞が出会うと、二つの細胞は互いに接着して接合対(せつごうつい)とよばれるぺアーを つくります。

それぞれの細胞(右と左)は、大核とよばれる大きな核と小核とよばれる小さな核を持っています。

接合がはじまって、1時間から2時間たつと小核はDNA合成を行い、DNAの量が2倍になります。

およそ3時間ほど経つと、減数分裂期に入り、小核は伸び始めます。

小核はさらに伸びて三日月形になります。
さらに時間がたつと球形になります。長軸に沿ってたくさんの細い糸として染色 体が見えます。
減数第一分裂を終えて2核になります。
減数第二分裂を終えて4核になります。この後、いったんすべての小核は口の方 向に移動しますが、口のある(正確には、この時期の口は退化して機能を失っています)囲 口錐(いこうすい)とよばれる場所の移動するのは1核だけです。一つの核が囲 口錐に入ると、他の3核は凝縮して退化をはじめます。
囲口錐とよばれる場所で、小核は分裂して一つの核は静止核として、細胞内にど どまり、他の核は移動核として相手の細胞に移動します。これが配偶核の形成 です。こうして接合中の二つの細胞は、互いに移動核を交換します。図は、移動核の交換の時期を示します。
移動核の交換ののち、相手の細胞からきた移動核とその細胞の静止核が融合しま す。これが、単細胞生物であるゾウリムシが受精する瞬間です。
融合した核、すなわち受精核は、分裂して2核になります。
2核になった核は、さらに分裂(第二分裂)して、4核になります。卵形の大核 はその形を変え、紐状になります。
4核になった核は、さらに分裂(第三分裂)して、8核になります。このとき核 は分裂しながら長軸に伸びるため、一時的に4核が細胞の前端に、他の4核が細胞後端に位置することになります。また、この時期には、細胞が長軸に沿って約 半分の長さにまで縮みます。また、大核はさらに細い紐の形になります。この時期のもっとも重要な現象は、細胞の前端に位置した核が、その後、新しい小核に なり、細胞の後端に位置した核が新しい大核になることです。また、この時期の後、口が働きだし、餌を食べるようになります。
受精核が3回分裂してできた8核のうち、細胞後端に位置した4核は大きく成長 をはじめます。しかし、はじめはDNAの増加を伴わないため、核はファーストグリーンで強く染まり、フォイルゲン染色では染まりがうすいです。
接合を終え、最初の細胞分裂をすると、新しい大核(大核原基)は分配され、そ れぞれの細胞に2個ずつ入ります。小核の遺伝子は働かず、大核の遺伝子が働いていると考えられていますが、このころの新しい大核の遺伝子は、すでに働きだ しているという証拠が得られています。また、古い大核の断片の遺伝子も働いており、このころの細胞は、親の遺伝子と子どもの遺伝子の両方が働いていること になります。これらの古い断片大核は、核分裂を行わず、細胞分裂により二つの細胞に分配されます。この最初の分裂では、新しい小核は、4核のうちの一つだ けが分裂し、他の核は分配されます。
▲トップへ
▲トップへ
▲トップへ
▲トップへ
▲トップへ
▲トップへ
▲トップへ
▲トップへ
▲トップへ
▲トップへ
▲トップへ
▲トップへ▲トップへ

アニメーション